立命館起業・事業化推進室の上田です。
JR西日本グループと連携した地域共生事業創出プログラム「広島フィールドプラクティス」の事後学習を行いました。
日時:8月26日(金)13:00-16:00
場所:WeWork Links UMEDA
参加者:16名(4チーム)
フィールドプラクティスの様子はこちらからご覧ください。
今回の事後学習は、広島フィールドプラクティスに参加した大学生がその学びをもとに、チームメンバーとともに瀬戸内をフィールドに地域創生・地域共生を実現する新規事業を考え、持続的に地域と成長して行くことができるかを検討し、発表するプログラムの最終発表会になります。
発表にあたっては、フィールドプラクティスから各チームがJR西日本イノベーションズの担当者によるオンラインブラッシュアップを経ています。
フィールドプラクティスで訪問させていただいた現地スタートアップである瀬戸内醸造所株式会社代表取締役社長 太田裕也様、ナオライ株式会社代表取締役三宅紘一郎様をはじめ、JR西日本グループの皆様や関係自治体の皆様へ事業の発表・質疑応答を行いました。
発表概要
チーム名:サンダーバード
メンバー: 大村将史(産業社会学部3年生) 安達愛乃(理工学部2年生) 柏原悠希(理工学部2年生) 山本晶斗(経済学部1年生)
瀬戸内で育ったチームメンバーの経験をもとにして、瀬戸内の魅力と都会の魅力を融合する「フェリートップバー」を提案。30代女性をターゲットとして、落ち着いた空間で日々の疲れを癒すことをコンセプトにしたプランとなりました。今回の発表では、実際の航路、乗船料、ドリンクメニュー、お弁当、さらにはJR西日本との連携まで計画し、個人の経験と今回のプログラム内容を活かした具体的な提案となりました。
チーム名:サンライズ
メンバー: 志津木順 (理工学部3年生) 児玉真奈 (経営学部3年生) 弓場渓介(経済学部3年生)Zhou Yuchang(食マネジメント学部4年生)
都市部での食に関する知識が乏しいという課題と地方での生産者・後継者不足という課題を解決すべく、瀬戸内での食をテーマにした体験型観光「しょく旅」を提案。宿泊や移動の手配の他、農業や食事作りの体験もセットにした一括予約を売りにし、親が子どもに行かせたい旅行商品として事業を作りました。さらに、先行事例やプロモーション方法の調査を行い、事業内容がしっかりと考えられた発表となりました。
チーム名:瀬戸内SKY
メンバー: 野田佳克(理工学部4年生) 稲卓史(文学部2年生) 菅井春那(文学部3年生) 林直輝(理工学部1年生)
広島フィールドプラクティスで実際に見た景色、実際に体感したバス移動の不便さから、空飛ぶ車を活用した「空飛ぶレンタカー」を提案。観光時の移動時間や瀬戸内にある廃校を課題として着目し、廃校を活用した発着場と道の駅の整備や仲介事業としてのレンタカー事業を設計しました。ターゲットを初期は富裕層におき、次第に広げていくという具体的な実行計画も含めた夢のある発表となりました。
チーム名:尾道ラーメン
メンバー: 小澤和貴(理工学部2年生) 大村日菜(国際関係学部2年生) 岸本竜馬(理工学部2年生) 寺村麻由(産業社会学部2年生)
「新・働き方改革」と題し、瀬戸内の空き家を活用した宿泊サービス付きコワーキングスペースを提案。リモートワークの増加や空き家増加に注目して、食事や宿泊も可能なコワーキングスペースを企業の福利厚生として活用してもらうことを考えました。地域も企業もメリットのある方法として、企業版ふるさと納税の活用が計画されており、現実味がとても高い発表になりました。
各チームの発表の後には、参加者や太田様、三宅様からの質問・アドバイスも行われ、活発な発表会となりました。さらに、鉄道や観光以外にも地方創生に繋がる様々な事業や関連事業への出資をしているJR西日本グループの関係者の方からも、経験に基づいたアドバイスをいただきました。
最後に、今回フィールドプラクティスの受け入れ先であり、発表の評価もしていただいた太田様、三宅様から参加者に向けてメッセージをいただきました。
ここでは一部抜粋してご紹介します。
瀬戸内醸造所株式会社代表取締役社長 太田裕也 様
今回の発表は、フィールドプラクティスの中で聞いた私や三宅さんの話、途中で見た景色から色々インスパイアされたものになっており、とても成果が出ていたと思います。
これからみなさんには自分にしかない感性や自分達でしかできないことに熱意を燃やして、そこから仲間を増やしていってほしいと思っています。なぜなら、リーダーの強い想いやチームとして何を成し遂げていくべきかがしっかりと共有されているとメンバーみんなが自分のできる範囲で実践していきやすいからです。企業経営では何を成し遂げていきたいかを共有することで、いかに脱落者がでないようにするか工夫する必要があります。
チームとして楽しみ、お客さんや関係者などが楽しめていることを共有できるのが仕事の醍醐味です。技術は後で身につけたり、その分野の先輩に聞くこともできます。なので、まずは熱い思いをもって、みんなとディスカッションしながら地域の新しい未来、そして日本をつくっていっていただきたいです。
ナオライ株式会社代表取締役 三宅紘一郎様
フィールドプラクティスに来ていただいた時に、地方創生だからといってお行儀よくならずに心が震えるくらいやりたいことをやってほしいとみなさんにお話ししました。今回の発表はそのような想いが詰まっており、さらにその想いから紡ぎ出されていることが印象的でした。これから大学に帰ったら、みなさんのテーマに詳しい先生・研究室や書物など大学のリソースを使い倒してもらいたいと思います。どんな領域でもそのテーマを10年深め続けるとみなさんが第一線になります。大学図書館で高価な書物でも手に入るなどという、在学中の恵まれた環境を活かし、自分達のやりたいこと・課題の解像度をますます高めていってほしいと思います。
事後学習終了後も、WeWork Links UMEDAで振り返りやブラッシュアップをするチームが見られました。
今回参加した大学生の皆さんの今後の活躍に期待しています。
「JR西日本グループ × 立命館 Summer 地域共生事業創出プログラム【第2弾】広島フィールドプラクティス」にご協力いただきました太田様、三宅様、JR西日本グループの関係者の皆様、誠にありがとうございました。
*本プログラムは、2022 年度「⽴命館⼤学正課外プログラム助成⾦」の支援により実施しました。