リツモリ高校生のコロナ禍生活【学生ライターのビヨンドコロナ生活#10高校生編】

こんにちは。立命館守山高等学校3年生のteamRIMIXライター・富岡大貴です。
私は立命館守山(=リツモリ)の普通の高校3年生です。Sci-Tech部の部長をしています!

趣味は何かを作ることです。いわゆる「ものづくり」が好きです!最近は3DプリンターとかCNC(金属とか切れる機械)を使って便利グッズを作ったりしています。3Dプリンター楽しいですね〜。

そして、私はRoboCupという大会にも出場しています。私も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、いくつか控えていたイベントや大会を無くしてしまった1人です。

長くなってしまいますが、コロナでなくなってしまったもの、休校になって私が何をしているのか、リツモリの現状を書いてみます。

何が無くなったのか

RoboCupがなくなった

まずは私が今までずっと取り組み続けてきたRoboCupが無くなりました。RoboCupというのは日本発祥のロボットコンテストで、「2050年までにヒトのプロサッカー選手とロボットでゲームをしてヒトに勝つこと」を目標に、1997年にスタートした大会です。1年に1回開催され、地域大会から各地域のブロック大会、全国大会、そして世界大会へと長い道のりがあり、世界各地で開催されています。

RoboCup2019 in Sydneyの時のサッカーコート

私は小学校の頃からRoboCupを通じてロボット制作をしてしてきたのですが、今回初めて、大会がなくなるという事態に直面しました。受験で休んだ以外で出場しなかった年は無かったのでかなりショックです。

昨年、念願の世界大会に出場が決定し、なんとか世界3位を手にしたのですが、今年こそ世界で1番になってやるんだということで、今まで以上に、本気で設計したりプログラムしたりとチームで頑張ってきたのですが、無くなるとは…
立命館守山RoboCup2019 Sydney 総合3位!

キャリア甲子園がなくなった

キャリア甲子園の決勝大会がなくなりました。これも本当に悲しかったです。

キャリア甲子園は日本最大級の高校生向けビジネスアイディアコンテストです。7つの企業が出すお題に対して、それぞれのチームがビジネスアイディアを考え、プレゼンテーションを行い競い合うという大会です。今年は1090チームが参加し、書類審査、動画審査、東京での準決勝大会、そして各企業の1位が決勝大会へと進出できます。

私は立命館守山で、ビジネスマインドを育成する「インパクトゼミ」に関わらせていただいています。そのインパクトゼミの中で、チームを組んでコンテストに出ようということで、まず最初に出場したのがキャリア甲子園でした。私の所属する「GENIE」というチームでは東京電力部門で1位を獲得し、決勝への進出が決まっていました。しかし残念なことに新型コロナウイルス感染拡大の影響で、決勝大会は一度延期に。その後中止になってしまいました。

これ、もし優勝したら100万円分の海外旅行があったんですよ!!!悲しい!!!
高校 キャリア甲子園2019 決勝進出決定!!

これに関してはとても悲しいので、発表予定だったスライドを公開しています。高校生が作ったビジネスプランに興味がある人はここから見てみてください↓

ANSHIN by GENIE Presentation Slide
SlideShareSpeakerDeck

このアイディアせっかく考えたんだから実行しなくちゃってことで、ビーコンとかを使って真面目に実証してみよう!という動きもあります。立命館の「高大連携」で、何かできないかな、と考えています。コロナで失われた時間、無駄にはできません。

海外研修がなくなった

3月1日から約2週間で行く予定だった海外研修が無くなちゃいました。悲しいなあー!行く2日前まではある予定だったのに、無くなっちゃいました!

あまりにも急に無くなったので、もともと前泊するする予定だったホテルにも泊まりに行きました。あと、この海外研修のために、オーロラを撮影するために一眼レフの超広角レンズを買ってしまいました!なのに、無くなるなんて!!

せっかくだし「海外研修ごっこでもするかー(やけくそ)」って感じになったので、電車で関西空港に行きました。人は一定数いますね。まだ日本で感染が拡大する前の、2月29日〜3月1日のことです。

私が本来行くはずだったのはフィンランドです。フィンランドに逃げた方が、中国に近い日本にいるよりも安全だったんじゃないかとか当時は思ってしまっていました。あまりにも海外研修が無くなったショックがデカすぎて、本来乗るはずだった飛行機の写真を撮りにいきました。

飛行機です。私が本来乗るはずだった飛行機です。
ああああああ悲しいよおおおお!!って感じで、リツモリのみんなもきっと悲しんでいたと思います。私以外で空港まで行って、こんな虚しい写真を撮る人は居なかったと思いますが…。

色々無くなって、休みの間にやったこと

色々無くなってしまって、さてどうしようかと。
RoboCupに向けて作っていたロボットの基板発注を中国にしてしまいました。その基板は多分使われることもないまま悲しい遺産として残るし…。
これを機に色々挑戦してみようと思い、親にも頼んだりして、色々やってみました。

イラスト系をちょっと頑張った。

illustratorを触ってみました。カッコイイ大学生って、みんなillustratorを使っている気がしました。私も今のうちから使ってみたいと思ったので、使い始めてみました。高校生だと若干安いんですね、普通のプランよりも安かったです。

それでアイコン作りとかを初めてみました。
最初に作ったのはこれです。なんかSが魚っぽかったからSharkでサメの文字に印象をつけてみました。

まあなんかありそう。これは…サメではなくてうなぎ?サカナはワカリマセン🐟

次に作ったのは私が所属するRoboCupのチーム「LEGEND」のロゴです。
以前はKeynote(Mac用のプレゼンテーションソフト)で図形を並べて作っていたのですが、今回はちゃんとフォントの輪郭をアレコレして作れたので、精度が違いますね。あとはSVG形式で書き出せるので、WEB制作をしている僕のチームメイトにはありがたく使ってもらえていました。

あとはGENIEのロゴですね。これも作り直しました。

白と黒バージョンです。これで汎用性がUP!やったね!ロゴ作成はプロになりたいかも。

とりあえずillustratorを使えるようになって「せっかくだし何かに使ってみたいな」と思ったので、イラスト系のコンペに応募してみることにしました!

長崎大学「Planetary Health」のロゴ募集です。あまり見せられないのでぼかしをかけおきます。

こんな感じのを出しました。残念ながら採用はされませんでしたが。
これはロゴなのかどうかは少しわかりませんが、まあ挑戦したと言うことで!

WEB系のプログラミングかじってみた。

私はIoT(Internet Of Things)に興味があります。ESP32という機器をRoboCupで使う機会があったのでその時に興味が湧きました。

ここからは技術的な話になってしまいます。

私は組み込み系のエンジニアをRoboCupを通じてやってきたのですが、「WEB制作をしたことないなあ」と思ったのでそっちを少し勉強してみました。というより、前述したキャリア甲子園のANSHiNというサービスを実現するためには、IoTを勉強しなくちゃならないわけで…

そこでアプリケーションといえばWEBアプリ!と思い立って、アプリケーション作成をやろうとしてみました。QtとかWxPythonなどのプラットフォームを色々ちょっとカジってみたりしました。

Twitterで「駆け出しエンジニア」と検索すれば、WEB系プログラミングに関心がある人がいっぱいいるので、わからないこととかを聞けると思ったのですが、あんまりいい感じではありませんでしたね(意識高い系だったり、お金目当てだったり…色々)。これも学びです。イマイチしっくり来なかったので、WEB制作に手をつけてみることにしました。

それで色々やりながら、1週間くらいで作ったのがコチラです。まだ後輩の奥西授くんに書くの任せていて完全にできたわけではありませんけど。

インパクトゼミGENIEのHP

こんな感じで、よくあるWEBページができました。1週間クオリティなのでもうちょっと頑張っていきたいです。WEB系の知識があればきっと発信も色々できるのでは無いかと考えています。もうちょっとガチでサービスを作れるレベルになりたいです。

読書感想文を書いたらちょっと面白いことが起きた

キャリア甲子園で東京電力部門1位になったということで、学校からGENIEに5000円分の図書カードが寄贈されました。5000円を4人で分ける…図書カードを4当分にカットとかはできないので、本を買ってそれを読み、noteに投稿しろ!という課題が先生から出されました。先生は私たちに必要そうな本を買ってきて、それを運命による決断で選ばせます。

私が読んだ本は「ウィルゲート 逆境から生まれたチーム」という本で、18歳で起業して、22歳で1億円の借金を背負ってしまったが、そこから乗り越えて成功していくという、ノンフィクションの作品です。この本の読書感想文をnoteにあげたところ、思ったより反響がありました。

すると、なんと本の登場人物であるウィルゲートCEOの吉岡諒さんに私の書いた感想文を見てもらえました!

多分書いた本人にも見てもらえている(?)のかもしれません。嬉しかったです。急上昇にもチョット載ったらしいです。本人に見てもらえるのはうれしいですね。

学生LTに参加してみた。

僕はWEB系をガチにプログラミングしている高校生ではないのですが、WEB系に興味を持ったのをキッカケに、高校生が主催する学生LT(ライトニングトーク)にも参加してみることにしました。

今回参加したのは #高校生ミーティング です。Twitterで調べるとログが出ると思います。Clusterというアプリで、VR空間にスライドを投影し、VRの世界で発表者が登壇します。近未来っぽくておもしろいですね。今回はメルカリオフィス(VR)で行いました。

僕が最近すごいなあと思っているのは同じ滋賀県に住む、ようかんくんです。この学生LTを開催した人です。LINEBotを作って社会貢献をしている人なんですが、僕は社会貢献をテクノロジーでできるという所に惹かれました。すごいなあ。僕もなんかサービスを作って人助けしたいです。

すごいといえば、RoboCupのLEGENDチームで一緒に出場していた、チームメイトのYuseiくんもです。滋賀県のコロナ特設サイトに携わっています。

3Dプリンタを活用してみた。

最後ですが、3DプリンタとCNCを用いて家の中でつかうインテリアとか、便利グッズとか、そういうものを作ってみました。

ワイヤレス充電ができるヘッドホンスタンド

IKEAにイケてるワイヤレス充電器があるんですけど、それを合体させると完成するヘッドホンスタンドです。

これはネットに設計データをあげているので、興味ある人はぜひ。
ヘッドホンスタンドの設計データ


パソコンスタンド(クラムシェルスタンド)

Macだと、外付けでディスプレイにつないだ時に、パソコンを閉じるとデスクトップパソコンとして使えるクラムシェルモードというものがあります。ただ、これをするとどうしても、パソコンを閉じたまま、机の上に置かないといけないんです。それが邪魔なのでパソコンを立ててしまえば良いというアイディアで、クラムシェルスタンドというものがあります。ネットでも売ってはいるんですけど、高いんです。やっぱり机の上に置くんだったらカッコいいもの欲しいじゃないですか!それで作りました。

これもネットに設計データをあげているので、興味ある人は作ってみてください!!
クラムシェルスタンドのデータ

机の上はこんな感じになっています。なんかいい感じですね。これ全部手作りなんですよ。そう考えると凄いです。

3Dプリンターでマスク

あと3Dプリントで作るマスクも流行っていますね。

PITATT 3D print maskと言うんですが、私もこれ作ってみました!デザインがイケてていいですよね。普通に良いです。

こんな感じで、休みの間、3Dプリンターを使ってプロダクトを作ってます。

コロナ生活は失うものもありますが、今までできなかったことに挑戦するチャンスだと思っています!

失った分、何かで取り戻せるように新しいことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?まだ収束する予感はしませんが、高校生はこんなことチャレンジしています。

学校はどうなったのか

ここに来て学校の話です。ICT教育で全国から注目されてる(らしい)立命館守山ですが、どんな対応をとっているか気になる人もいると思うので、生徒の1人として書いてみます。

オンライン始業式「校長先生のお話.mp4」

ZOOMを使って始業式がありました。時間は学年別で、校長先生のお話は動画でした。学年主任は生配信でしたがそれ以外は多分動画です。あと不思議だったのが校歌斉唱がありました。とてもシュールで…流石に面白かったです。まあ始業式なのでちゃんとした儀式ですから、校歌は歌って当然ですね! http://www.ritsumei.ac.jp/mrc/activity/article.html/?id=611

目覚ましはZOOM

毎朝、SHR(ショートホームルーム)があります!!!
ZOOMを使ったSHRが8:45から9:00まであります。ZOOMで先生が話し、300人近い人数で行います。毎日同級生の顔をみれます。先生はこれで健康観察をリモートでおこなっているらしい(?)です。

今話題のClassi

立命館守山では、ベネッセのClassiというサービスを使って、部活や学校の連絡を受信します。スマホとかiPadにはアプリがあるので通知も飛んできます。健康観察をこれで行なったりしています。

学校が休校になったあと、Classiの利用者の個人情報が流出してしまったりしましたね。
https://japan.cnet.com/article/35152317/

これによってサーバーが落ちたのか、学校の課題が全くできない状況に陥ったりもしました。これはICT教育の特徴的な課題です。悪い人にサーバーを攻撃されると潰れちゃいます。

ロイロノート

リツモリではもう1つサービスを利用しています。ロイロノートです。
ロイロノートは最近使いやすくなりました。ブラウザで使えるWEBアプリのバージョンがリリースされたので、パソコンさえあれば使えます。

数学の問題をノートに解いて、写真に撮って提出ボックスに提出します。

これだとICT教育の短所ともいわれる「紙に書かなくなる問題」にも対応できます。これは中1から続けていることなので、珍しくもなんともありません。リツモリでは、コロナの影響は他の学校とくらべて、そこまで強く受けていない印象です。

というわけで、立命館守山の休校後はこんな感じです。

おわりに

コロナで、インターハイや春の甲子園が中止になって、高校生の悲しみの声を同級生のSNSで見かけたりします。今までなんのために部活動を頑張ってきたのかと、途方に暮れる人も多いと思います。

流石にかわいそうなので、僕的には、この1年間をなかったことにして、日本全体で今の学年をもう一度やり直すみたいな風にできたら、収束してから失われた時間を取り戻せて、みんなハッピーになれるんじゃないか、とか考えちゃいます笑。

その可能性があるのかないのか分かりませんが、誰もが笑顔になれるやさしい世界になって欲しいです。

読んでいただいてありがとうございました!