【プロジェクトレポート】 SWLIVE:SDGs X キャリア甲子園DIALOG-幻となったキャリア甲子園ファイナリストが登場!- 実施報告

立命館大学理工学部4回生の岸本俊輝です。

5月1日から6日の6日間で行われたSustainable Week LIVE(以下SW LIVE)の主催団体、立命館大学Sustainable Week実行委員会に所属しています。

SW LIVEでは多くの大学生がプロジェクトオーナーとなって様々な企画を実施しています。私はその中の一つとして、「SDGs X キャリア甲子園DIALOG 〜幻となったキャリア甲子園ファイナリストが登場!〜」を実施しました。

今回は、企画実施に至るまでの背景と登壇者の声、事後に実施したアンケート結果、今後についてを報告します。

この企画の実施概要は以下の通りです。

SDGs X キャリア甲子園DIALOG
〜幻となったキャリア甲子園ファイナリストが登場!〜
日時|2020年5月2日(土)17:00〜18:00
場所|YouTube Live(Sustainable Week 実行委員会公式チャンネル)
出演|
上田隼也氏
(立命館SDGs推進本部イノベーション・オーガナイザー)
瀧野志帆氏(ACMO副代表/立命館大学総合心理学部1回生)
富岡大貴氏(立命館守山高校3年生)
奥西授氏(立命館守山高校2年生)
廣田七海氏(立命館守山高校2年生)

【SW LIVE】SDGs × キャリア甲子園DIALOG 〜幻となったキャリア甲子園ファイナリストが登場!〜 ジャンル オンラインプロジェクト  提供  学生団体  対象  一般公開(どなたでもご参加いただけます) ...

企画実施の背景

SDGsが広まる時代において、先駆的に活躍している人が得ている経験値は、特定の分野だけにとどまりません。そのため、未来デザイン力・人と協働する人間力・企画遂行力など様々な力を発揮してきた、その経験の全てが未来への財産だと思います。
本企画は、未来に財産を継承していくために様々な分野の実践者同士がコミュニケーションを取ることで、「SDGs時代は、今ここから」となるようなきっかけを作りたいという想いを込めて実施しました。

今回は、立命館守山高校にて実施されているインパクトゼミに参加する、チームGENIEに協力してもらいました。チームGENIEは、2月16日に東京で開催されたキャリア甲子園準決勝で東京電力1位を獲得しましたが、コロナウィルスの影響によってその決勝コンテストは「幻」となり、対外的に発信することができなくなっていました。

キャリア甲子園2019は、全国1,090チームがエントリーした、高校生のビジネスコンテストとしては国内最大級のイベントです。書類審査、プレゼン動画審査を勝ち進んだ各企業のベスト8が企業に直接プレゼンし、企業代表チームを決定するのが準決勝大会です。

▷立命館守山高校チームGENIEについて
https://impact-rits.github.io/genie.github.io/index.html

また、休校で不自由を余儀なくされていたチームGENIEですが、「このままで終わりたくない!みんなに私たちの取り組みを知って欲しい」「発表する場所がないならば自分たちで発信したい!」と思い、立命館守山高校を卒業してからSW実行委員会に入った瀧野さんに対して相談をした結果、オンライン対談が実現しました。

対談相手には、若くして一般社団法人SDGs Impact Laboratory 代表理事、Sustainable Week実行委員会顧問、立命館守山高等学校講師を勤め、様々な立場で先駆的にSDGsを推進している上田隼也氏に出演していただきました。

▷一般社団法人 SDGs Impact Laboratoryについて
https://www.sdgsimpactlab.org/

出演者からのメッセージ

ここからは、出演者の声をお届けしたいと思います。

上田隼也氏 (立命館SDGs推進本部イノベーション・オーガナイザー)

「私が高校生の活動の可能性を感じているのは、2点あります。
1点目は、イノベーション教育において、大学院生より大学生、大学生より高校生と早めに何か新しいことにチャレンジしてみようというマインドやスキルを身に着けることが重要だと感じていたことです。
このようなチャレンジマインドを持った高校生が、大学生となり実践的にアクションを起こしてもらうことで、社会でどんどん面白いことにチャレンジしていく仲間を増やすことができるということです。

2点目は、高校生こそ、学校内のコミュニティに閉じることなく、積極的に外部のコンテストを活用して、活動の幅を広げる良い年齢だと思っています。また、それに必要なメンバーのスキルやセンスが立命館守山高校のインパクゼミの皆さんにあったと思っています。昨年の9月から活動を始めましたが、ここまで粘り強く活動をした結果、ここまで来ることができるのかなと思います。」

瀧野志帆氏 (SW実行委員会/ACMO副代表/立命館大学総合心理学部1回生)

「私は大学生になって、ACMOという新しい団体を作りました。
この団体は、自己活動において学校側の手厚いサポートのない高校生らにも自ら活動して社会を変えられることを気づかせ、SDGsリーダーの育成の手助けをする団体です。
自分は立命館大学の付属校出身で、結構コンテストの案内とかが流れてきたりサポートも手厚かったのですが、違う高校の友達とか、特に公立高校に通っている子はそういったコンテストがあること自体知らなかったりして、情報の格差が激しいなと感じました。
学校外で活動したい、関心はあるけど行動に移せない、このような悩みのある学生のサポートを今後はしていきたいと思っています!」

富岡大貴氏 (GENIEリーダー/立命館守山高校3年生)

「僕に関して言いますと、キャリア甲子園が無くなったのもそうなんですが、僕が毎年出場していたRoboCupという年に1度の大会が中止になってしまいました。コロナショックの中ではそれがかなり辛かったです。
あとキャリア甲子園で優勝して、海外旅行したいというのがチーム内でありました。色々新型コロナウイルスに奪われてしまって、僕はすごく悔しいです。
そこで今、コロナを乗り越えるためにビヨンド・コロナ・コンテストという物を開催しています。コロナで色々と無くなった悲しさをバネに、一点集中で頑張っています。

人生は一度きり、何が起こるかわからないです。だからこのコロナショックを機会に、今を後悔のないように生きてほしいなと思いました。」

▷ビヨンドコロナコンテストについて
https://impact-rits.github.io/bc.contest/index.html

廣田七海氏 (GENIE/立命館守山高校2年生)

「私達が半年間、本気で挑んだキャリア甲子園!決勝大会がコロナで中止。私達のここまでの成果、最高のサービスを誰かに伝えたかった、、。そんな時に、SWLIVEで発信でき、成果を伝えられて、本当に最高の気分でした。
キャリア甲子園のファイナリストとなり、挑んだ勇気・緊張を糧に!今度は、私たち高校生で大会を作って、多くの人に挑戦の場を提供していきます。その名も、ビヨンド・コロナ・コンテスト!
私は、GENIEが結成されるまで、社会にインパクトを与えたいと思いながらも、実行に移せませんでした。ですが今は、小さな挑戦を積み重ねて、最高のメンバーと共に行動を起こしています。挑戦は、大変だけどその分、必ず幸せが待っているものです。是非、挑んでみてください!」

奥西授氏 (GENIE/立命館守山高校2年生)

「奥西です。今回はこのような企画に参加させていただきありがとうございました。
昨今の緊急事態宣言の中で、何かできることはないだろうか?と大学生と思案して、このようなイベントを実現して頂き大学生の方の行動力を感じました。
またプレゼンテーションをオンラインで行うという普段にない活動をすることができ充実した時間を過ごすことができました。
これからオンラインでの活動が世界に普及していくことが予測されるので今後もこう言った場所にとらわれないと言う考え方を実施し、また自分は廣田さんや富岡先輩ほどスキルはないので早くマイプロジェクトを頑張って達成し、おいていかれないようにしたいです。」

アンケート

配信を見ていただいた方にご協力いただいたアンケートから、本企画の評価を見ていきたいと思います。アンケートは14名の方に回答して頂きました。

【立命館以外の中学・高校生】
  • 自分とほぼ同年齢の高校生が様々な知識、情報を元に深く考え、色んな方向からの視点で工夫して社会に貢献しようとしているのがすごいと思った。そしてこういったライブなどを使って活動や考えを発信してくれるというのがありがたいと思った。自分も活動しているチーム内で楽しみながら皆さんのように活動できるように頑張りたいと思えた。
  • 同じ世代の学生がこんなに結果を出していることに驚いた。また、個性をうまく組み合わせることによって、魅力的かつ具体的なアイデアを生み出すことができるのだと思い、プロジェクト運営の参考になった。
【大学生】
  • 熱量のある高校生からのお話を聞けてよかったです。自分も何かしなきゃ!と駆り立てられました。
【立命館大学院生】
  • 複数の高校生のお話が聞けて、活動内容がよくわかりました。面白かったです!
【社会人】
  • 素晴らしいと思います。家で何もすることのない中高生が見たら刺激になるだろうと思います。また、こんな時期でも、GENIEの皆さんはつながって活動しているというところに感銘を受けました。こんな状況下でも学びを継続できる、素晴らしいモデルです。
  • 一度は失ってしまった機会を新たな挑戦でこのように開催されたことが本当に素晴らしいと思いました。みなさんのチームワークの良さや学校法人立命館としての学びの仕組みの良さは十分伝わってきました。欲を言えば、コロナ後の社会状況等、現在の社会情勢を踏まえたの要素も加えてプレゼンしてもらえればもっとよかったかもしれません。
  • 意欲的ですごいですね。ステークホルダーからのフィードバックを受けてさらに議論を深めていかれればよいと思います。
  • 立命館学園の活動や、キャリア甲子園のことなどを知ることができ、また高校生の生の声が聞けて良かった。
  • 学生の皆さんの考えに触れ、有意義な時間を過ごせました。

他にも様々な感想をいただきました、アンケートにご協力いただきありがとうございました。
アンケート結果を見ると、困難に立ち向かい挑戦しているGENIEの皆さんの姿をLIVE配信で見たことで、チームワークの良さや刺激を感じたとおっしゃっている方が多く、この企画を通して誰か一人にでも響くものがあったと思うと大変嬉しいです。

個人はもちろんですがお互いが尊敬し合いながらチームで活動してきたことは、SDGs時代を生きている実践者の歩みとしてこれからも記憶と記録に残していきたいと思います。
また、様々な分野を横断している人が話し合うことで、新たな挑戦が生まれるきっかけを立命館大学Sustainable Week実行委員会から提供していきたいです。
今後も引き続き高校生と大学生が協働し、積極的に多様なステークホルダーを交えた活動をしていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。

記事で紹介したサイトのURL
一般社団法人 SDGs Impact Laboratory
https://www.sdgsimpactlab.org/

立命館守山高校チームGENIE
https://impact-rits.github.io/genie.github.io/index.html

ビヨンドコロナコンテスト
https://impact-rits.github.io/bc.contest/index.html