OIC CONNÉCT HAPPEN #6|藤枝樹亜さん

立命館とVenture Café Tokyoが毎月1回、立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)で開催しているイノベーション促進プログラムOIC CONNÉCTは、「イノベーションは社会とつながるキャンパスから」をコンセプトに、新しい挑戦をしたくなるような機会を提供し、イノベーション・コミュニティを創出することを目指しています。OIC CONNÉCT、そしてVenture Café が大切にするミッションは“Connecting Innovators to Make Things Happen.” OIC CONNÉCTで生まれた新たなできごと“HAPPEN”を参加者や関係者へのインタビューからご紹介します!

第6回となる今回は、車椅子などのバリア体験型カフェの運営に取り組む学生団体feel代表の藤枝樹亜さん(立命館大学経営学部4回生)にお話を伺いました。

NHKや文部科学省からの取材も受けるなど大活躍の藤枝さんがどのようにOIC CONNÉCTを活用したのか、どのようにHAPPENを引き寄せたのか紐解きます。


藤枝樹亜さん
学生団体feel 代表
立命館大学経営学部4回生

小さな一歩が大きなHAPPENへ:初めてのOIC CONNÉCT

藤枝さんにとっての”HAPPEN”は、自身で立ち上げた学生団体feelがOIC CONNÉCTでの5回にわたるブース出店で経験を積み、そこでの出会い等から500人規模のフェスティバル開催や実店舗でのポップアップカフェに繋がったことだと話します。

インタビューの様子

「きっかけは2022年12月に開催されたOIC CONNÉCTの特別版『IMPACT MAKERS DAY』で、当時所属していた一般社団法人からセッションの司会として参加したことです」と語る藤枝さん。2023年5月に学生同士でアイデアを出し合ってfeelを設立し、本格的にOIC CONNÉCTに参画し始めます。

出店経験ゼロから500人規模のイベント主催へ

藤枝さんは、2023年5月から本格的にアンバサダーとしてOIC CONNÉCTに参加し始めました。
「5月頃、OIC CONNÉCTで企業や団体のブースが出ていることを知りました。その後、OIC CONNÉCTプログラムーマネージャーに相談し、8月のオンライン打ち合わせを経て9月に初出店することができました」

2024年2月に開催したユニバーサルフェスティバルの様子

最初は出店経験が無い中でのスタートでしたが、OIC CONNÉCTで培ったノウハウや人との出会いから経験を積み重ね、2024年2月には茨木市にて「ユニバーサルフェスティバル」を主催することに。バリア体験企画・飲食店企画・ステージ企画などを実施し、当日は500名以上の方が来場し大成功となったそうです。また、2025年末にはクラウドファンディングにも挑戦し、京都市中心部で実店舗のポップアップカフェ「feel pop-up cafe」をオープン。活動初期から掲げてきた実店舗のバリア体験カフェオープンという目標を達成できたといいます。

OIC CONNÉCTでの出店を5回重ねた藤枝さんは「OIC CONNÉCTは他のイベントとは参加者層が異なり、新しいチャンスや出会いにつながることが大きいです。イノベーションに興味がある人がくるので、仲間集めだけでなく、誰かの挑戦を応援してくれたり的確なフィードバックをくれたりすることが魅力でした」と話します。

逆境を力に変える藤枝さんの挑戦

華々しい実績を持つ藤枝さんですが、意外な一面も覗かせます。

「500人規模のイベント前日は集客への不安感から一睡も眠れませんでした。翌朝、私の顔色を見た副代表がこんにゃくゼリーをくれたことを覚えています(笑)」

インタビューの様子

自分は慎重に積み上げていくタイプだと語る藤枝さん。クラウドファンディングやカフェでのオリジナルブレンド開発は、feelのメンバーからの熱意ある提案がきっかけで実現しました。メンバー間での偶然もfeelの成功に大きく貢献しています。

仲間と乗り越えた壁とfeelへの思い

藤枝さんは、バランスの良いチームで幾度も困難を乗り越えてきました。feelを設立する前は個人で活動していたといいます。

「当時は1人で京都のバリアフリーな飲食店を調べてSNSで発信したり、ユニバーサルデザインに関するプロジェクトを立ち上げたりしていましたが、うまくいかないことが多かったです」

フェスティバル時のメンバーの皆さん

今困っている人だけでなく、関心の薄い多くの人々にも意識を変えてもらうことが、社会へのインパクトにつながると考える藤枝さん。
「1人で完結せず、誰かと一緒に考えることで、意見をもらいながらアイデアを出していくことが大切だと実感しました」と語ります。

リーダーシップを発揮するために大切にしていること

多くの仲間を巻き込んで、積極的にアイデアを出し合えるチームビルディングをする藤枝さん。どんなリーダーシップを意識しているのでしょうか。

「高校で生徒会長をしていた際に先代に言われた『全責任はリーダーが負う』という言葉を大切にしています」

メンバーの心理的安全性を高め、自由に意見を出せる環境づくりが、新しいアイデア創出につながるという意識で取り組んできたそうです。

また、共通理念としてバリアを持つ方々への接し方を教えるのではなく、あくまでfeel(感じる)ところまでという線引きをされています。

藤枝さんは「バリアが原因で困ることは、シチュエーションや性格によって様々です。体験を通して、最低限知っておいてほしいことを感じてもらい、その後は状況によって最適なことを考えて欲しいという思いは全員の共通認識になっています」と語ります。

OIC CONNÉCTとは?藤枝さんが感じた“発展と学び”の本質

藤枝さんにとってOIC CONNÉCTは「発展と学びの場」です。新しいことを吸収し、実践やフィードバックを通してプロジェクトを発展させる場所として、実践版メンタリングのような存在だと話します。

OIC CONNÉCT 当日の様子

最後に、OIC CONNÉCTに参加する方に向けたメッセージを伺いました。

「OIC CONNÉCTの面白いところは、自分のやりたいことが決まっていても決まっていなくても、少しでも新たな出会いにワクワクするなら足を運ぶ価値があるところです。多様なバックグラウンドを持つアンバサダーの存在も大きく、門戸が広い温かいコミュニティです」

自身が所属する経営学部のゼミのテーマでもある「自分で何かを起こしてみることに意味がある」という考え方を土台に、メンバーがfeelでの成長を土台にして各々のキャリアを築いていって欲しいと語る藤枝さん。今後は、大きな組織で新しいことを”感じ”てみるそうです。

次のステージでのさらなる活躍が楽しみですね。藤枝さん、ありがとうございました!


学生団体feelのように、OIC CONNÉCTでのブース出店に興味のある方はご気軽にインスタグラムのDMにてご相談ください!(^^)

PROFILE

藤枝 樹亜 Jua FUJIEDA

立命館大学経営学部4年生。OIC CONNÉCTチーフアンバサダー。
自身が車いすユーザーとして生活する経験から、大学3年時に学生団体「feel」を立ち上げ、福祉領域の事業として「気づき」を促すバリア体験型カフェの運営を行う。

OIC CONNÉCT HAPPENチーム

菅原 龍佑(#世界基準)

立命館大学経営学部2年生。OIC CONNÉCT 学生アンバサダー。​​世界基準で価値を届ける事業を作ることが目標。高校時代に、プラントベースフードのイベント販売を開始し、大学1回生でWITH USコネクトとして事業化。さりげないサスティナビリティとしての理念「さりげなビリティ」を独自に掲げ、卸売や完全植物由来の栄養補給食の製造販売を行う。また、京都ウェブラボを開業し、人に寄り添うウェブ制作やシステム開発を通して企業のITサポートを行う。

廣岡 奈津子(#社会福祉士資格保有)

起業家支援・キャリア/人材支援。OIC CONNÉCT 社会人アンバサダー。起業家が事業成長する中で「ここ手伝ってくれたら嬉しい!」をサポート。関西学院大学卒業後、株式会社ラウンドワン入社。医療福祉職の人材紹介/派遣会社で法人営業とキャリアコーディネーターを兼任。食品業界店長、起業支援会社コミュニティマネージャー。

玉井 芳果(#趣味は食事)

立命館守山高校3年生。OICコネクトアンバサダー。生徒会執行部とユネスコクラブに所属し、課外活動では食品ロスを減らすためのふりかけ商品の企画販売やアプリ開発コンテストへの参加を行う。春からは立命館大学経営学部へ進学予定。人と話すことが好き。


OIC CONNÉCTの雰囲気を知りたい方はInstagramをご覧ください!

OIC CONNÉCT

OIC CONNÉCTは、学校法人立命館が主催し、Venture Café Tokyoが立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)で毎月1回開催する、誰もが無料で参加可能なイノベーション促進プログラムです。

これまでOICが培ってきた「地域に開かれたキャンパス」の特徴をさらに進化させ、大学の枠を超えた「ヒト・コト・モノがより触発しあうキャンパス」を目指す取り組みの一貫として開催していきます。

このプログラムは毎月開催することで、起業家や研究者、学生など多様な人が交流し、学び合う機会の提供を通じ、関西を中心としたイノベーション・コミュニティを創出することを目指します。多様なイノベーター達による講演やイノベーションを加速させるワークショップ等を通じて参加者は学びを得ながら、そこで得た共体験を梃子にネットワークを拡げることが出来ます。

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