初めまして。立命館大学法学部4回生の堀田歩美と申します。
今回は、経営学部4回生の一瀬優菜さんと共同で企画した「リプラン会」に至るまでの経緯と、事前に実施したアンケート結果を報告します。
1. リプラン会とは
新型コロナウイルス感染症の影響により留学・海外インターンの中止や延期を余儀なくされた方を対象に、オンライン上でそれぞれの留学プランを紹介し合い、「留学で本当に実現したかったことってなんだろう?」「海外に行くこと以外の選択肢はないだろうか?」と再考する契機をつくることを目的としたプロジェクトです。
詳しくは一瀬さんのプロジェクトレポートをご覧ください。
2. 「リプラン会」に至るまで
私は2020年3月25日に日本を出発し、アメリカ合衆国ワシントン州・シアトルで1年間の留学をスタートさせる予定でした。
予定していた留学の概要
- 学部授業とインターンが組み合わさったプログラム
- 休学して1年間シアトルに滞在
- 滞在方法はホームステイとシェアハウス
- 9ヶ月間は国際ビジネスを学び、残りの3ヶ月は日本人向けのマーケティングプロジェクトに関われるシアトル発祥のカフェ企業でのインターン枠獲得を目標にしていた
留学が中止になり、期待が大きかっただけに非常に落ち込みましたが、家で待機しているだけの状況に不安を覚え、自分にできることを探していたところ、偶然Beyond COVID-19のサイトにたどり着きました。サイト内の「今できることを、はじめよう」という言葉に感化され、参加応募に至りました。
そして、RIMIX事務局の方に、私と似た境遇の一瀬さんを紹介して頂き、私たち以外の留学予定者は現状をどう捉えているのか知る機会を作ろう!と今回の「リプラン会」のプロジェクトが立ち上がりました。
3.アンケート結果報告
「リプラン会」開催の前には留学予定者を対象にアンケートを実施しました。
何をする予定でしたか?
- 病院実習
- 環境学、開発学、経営学を学びながら、NPOでインターンする予定でした
- 保育園でインターンシップ・NPOでボランティア
- 持続可能性の勉強
- バナナの研究留学
- 現地大学での学習、現地企業での無給インターンシップ
- 大学でアート学び、音楽会社インターン病院とロナルドマクドナルドハウスでボランティアをしながら現地の小児の専門職であるチャイルドライフスペシャリストの知識と技術を学ぶ
- 留学、ドイツ語・ビジネスの勉強と文化交流
- ベルガモ大学に交換留学
- 学校先での教師のアシスタント
- イギリスで交換留学、フィリピンでインターン
- 交換留学生として1年間ノルウェー人の幸せだと感じる価値観、文化、教育を学ぶ
- 武者修行(ビジネス系の研修)
- JICA・企業でのインターンシップ、農業体験
- 映像の研修
- 語学研修(3ヶ月)、学部留学(半年)、ボランティア(1ヶ月)、全体を通してインタビュー調査
留学・海外インターンが未定になった今、代わりにしていることがあれば教えてください。
- 英語学習(TOEIC対策、英書の読み込み、meetupを使い無料のlanguage exchange に参加)
- 留学が中止になってしまった人たちへの企画、秋セメスターに向けての企画準備
- 就職活動
- 大学院の授業を履修
- ベトナム人の友達を増やす
- 同じような状況で悩んでいるトビタテ生同士でオンライン相談会を行なっている
- ビデオ通話でドイツ人と言語交換
- 単位は出ないが、イタリアの大学でのオンライン授業
- 大学院入試対策
- 世界各国のオンライン授業の受講
- オンライン留学を進めるプロジェクトに関わり始めた
- Learning for all で相対的貧困なため、十分な教育を受けられない生徒さんに学習支援のボランティアをする予定
- 帰国して休学、来年もう1度挑戦
- 日本でやりたいことを模索中
今後の留学・海外インターンは予定されていますか?(明記された回答のみ人数カウントしています)
- 予定している(8人)
- 予定していない(9人)
- 考え中、未定(7人)
- 可能であればしたい(2人)
- 留学自体はしたいが在学中にできるかわからない、将来的に、院留学は考えている
- コロナの状況をみて、留学できそうであれば国や計画を変更して新たに受け入れ先を見つけたいと考えている
- もし世界情勢が来年落ち着いていれば、就活が終わり次第、海外インターン又はワーホリを行いたい
- コロナの動向からおそらくできないと予測している
- 状況が好転次第、大学院留学等、違う形での留学を考えている
- 留学したいと思っているが、在学中にもう時間がなさそう
- また、半年でもいいからコロナが収束したら行きたい
- コロナが終息し、就活と被らなければ半年の留学を考えている
- 機会があればしたいと考えている
- 大学院に進学できれば、海外インターンを行いたい
回答してくださった方の6割は3〜4回生でした。大学生の間に海外で経験を積むことができない・厳しい状況にあると感じている人が多いのではないかと思います。
アンケート結果から、留学ありきの大学生活の計画を大幅に変更しなければならず、渡航済み・渡航予定に関わらず全員が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けていることが分かります。そして今後の進路については、誰もが模索中であると想定されます。
日々情報収集に努め、冷静に状況を判断していきたいですね。
現在の取り組みとして、英語学習の継続や海外の授業への参加、相談会の実施など精力的に活動している方が多数で、モチベーションを保ち英語力を維持するという意味で非常に良い取り組みであると感じました。私もさらに今だからできることを探したいと思います。
4. おわりに
リプラン会を経て、自分の留学プランを見直すと同時に、学生時代で留学は叶わなくとも状況が整ったときにチャレンジすることができる力を充電する期間にしようと決心することができました。この期間に足りていない能力を補充しようと思います。
オンラインのコミュニケーションの利点は場所を問わず人と繋がれることです。同じ境遇の人を探したり、今回の「リプラン会」のようなオンラインイベントに参加したり、日本に渡航予定だった方とオンラインで意見交換したり、周囲と積極的に接点を持とうとすることで、今後の進路のきっかけを見つけられるかもしれません。
そして、今後オンライン留学の増加が予想され、実際の海外渡航では現地でしか得られない「経験」が重要視されていく気がしています。私たちが実現したいことは何か、どんな経験を得たいのか、なぜ渡航する必要があるのか、今一度考え直して目的を明確にすることが、今後の充実した海外渡航経験や進路選択に繋がるのではないでしょうか。
アンケートにご協力くださった44人の皆さま誠にありがとうございました。似た境遇の方や今後留学を視野に入れている方の参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。