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【RIMIXオープンゼミ#8】持続可能な社会の実現へ-社会課題解決のためのビジネスのあり方とは- Presented By ボーダレス・ジャパン 開催レポート

【RIMIXオープンゼミ#8】持続可能な社会の実現へ-社会課題解決のためのビジネスのあり方とは- Presented By ボーダレス・ジャパン 開催レポート

RIMIX事務局です。

4月19日(月)に実施した【RIMIXオープンゼミ#8】持続可能な社会の実現へ-社会課題解決のためのビジネスのあり方とは- Presented By ボーダレス・ジャパンの様子を立命館守山高校3年の廣田七海さんがレポートします。

RIMIXオープンゼミとは

RIMIXオープンゼミとは、学校法人立命館の学生・生徒が自分の興味関心に沿ったテーマを仲間と共に学び、共有するオンライン・オフライン総合型の新しいコミュニティです。
本ゼミは、同じ興味関心に沿ったテーマの高校生・大学生が自由に参加でき、学ぶことができます。
また、学外ゲスト、ゼミのサポーターとして様々な分野で活躍している教員や現役大学生を招き、コミュニティを作ることで、参加者の皆さんと一緒に学びを深めていくことを目指しています。

講演の概要


RIMIXオープンゼミ#8
持続可能な社会の実現へ〜社会課題解決のためのビジネスのあり方とは〜
Presented by ボーダレス・ジャパン

4月19日(月)に開催した第8回RIMIXオープンゼミは、新型コロナウイルスの蔓延防止を考慮し、オンラインのみで開催しました。講演者は、ボーダレス・ジャパン 代表取締役副社長 鈴木雅剛氏です。株式会社ボーダレス・ジャパンは、国内・海外問わず、強い志を持つ社会起業家の育成行い、2021年1月時点では、13ヵ国37事業を展開しています。
今回の講演では、「ソーシャルビジネス」と「社会問題解決」について、ボーダレス・ジャパンさまの例を交えながらご講演いただきました。

実施レポート(ライター:立命館守山高校3年 廣田七海さん)

第8回RIMIXオープンゼミでは、ボーダーレス・ジャパンの代表取締役副社長 鈴木雅剛氏にご登壇いただき、ボーダーレス・ジャパンが展開している事業や想いについてご講演していただきました。
その後、公開メンタリングとして立命館大学生命科学部4回生の隅田雪乃さんをお呼びしました。隅田さんは現在、Uni-Com(ユニコーン)というチームで、大学の食堂で発生した生ゴミを地域で資源循環させるモデル作りを行っていて、先日行われた朝日新聞主催のアイデアコンテストで準グランプリを受賞したそうです。隅田さんが事業のピッチを行い、鈴木氏からは事業をビジネスとして展開していくために何が必要か?というアドバイスを受けていました。

また、質疑応答の時間では約30件と非常に多くの質問が集まり非常に盛り上がりました。今回の講演の中でも特に印象に残ったことをレポートしたいと思います。

「貧困はなぜ起こるのか?」

講演の中で「そもそもなぜ貧困が起きるのか?」ということについてわかりやすくお話してくださりました。

例として、ミャンマーの農村地では、農家さんの技術力の不足・仲買人の不当な販売などが一つの原因であると言います。また、彼らには教育が行き届いておらず、肥料の表面に書かれている説明文が読めないため、大量に農薬を撒いてしまうそうです。そして、数多くのボランティア団体がこの現状に対し、有機栽培・無農薬で栽培する技術を広める活動を行っています。
しかし、「本当にこの方法が貧困層の農家を救えているのだろか」と鈴木さんは疑問視しました。有機栽培と農薬を使用することで、確かに農薬量は減ります。ですが同時に、収穫量は減り、彼らの収入は今よりも減少するのです。そして、赤字に苦しむ彼らには、家族が離散し、難民となるか、麻薬畑で働く運命が待っています。この事実を知った鈴木さんは、「あらゆる社会課題を解決するには、まず一人ひとりの原因を捉えねばならない」と強く確信しました。

そして鈴木さんは、市場価格を決定するメカニズムが間違っていると気付いたと言います。アダムスミスが唱えた「神の見えざる手」は実は万能ではなく、小規模な会社であればある程、コントロール力はなくなります。
例えば、大きな会社が農家さんと同じ作物を大量生産し、低価格で販売すれば、農家さんは勝つことが出来ません。ならば、安定した給料を手に入れるために工場で働きなよ、となるかもしれません。しかし、それは本当に農家さんの幸せなのか?と考えると違和感があります。
以上の思考回路を通して、鈴木さんは、農家さんの幸せ・安定を実現する為に「資本主義の中で当たり前と考えられていた市場価格を変えてしまおう!」と思い立ち、農家さんがきちんと生活できる費用と生産コストを合計した費用から売買価格を決定することにしました。

この様に、鈴木さんは「当たり前を一度脱ぎ捨てろ」と強くおっしゃっていました。従来の方法で誰かが苦しんでいるならば、一度リセットして新たなやり方を見出す必要があるそうです。
その為にはまず、「社会課題の原因をちゃんと紐解く→その原因を解決する為の新たな方法をセットする→見出した方法を実現→ビジネス」という順番が重要だそうです。
「そんなこと言われても、最初のステップから難しい!どうしたらいいの?」という方は一度、自分が課題だと思う分野をひたすら調べる、という行動がおすすめだそうです。

ですが鈴木さんによると、ビジネスはどうしても人を取り残しやすい特徴があるそうです。
儲からない人、高齢者や障がい者といった社会的弱者が取り残されていきます。ビジネス側にいる人々と取り残された人々は基本的に交わることは難しく、支援で助けたとしても、その行動は外部化したままで、永遠に交われません。だからこそ、ビジネスの面で置いていかれた人々を巻き込んで、共に生きていく社会を取り戻すことが大事なのです。「『助ける』じゃなくて、『一緒に頑張ろう』なんですよね」と鈴木さんは語っていました。
社会的弱者である彼らを助けるのではなく、同じ目線から共に目標に向かって行動すること、巻き込んでいくこと、これらの考え方はこれからの社会にとても大切な要素だと思います。
ですが、「貧困は貧困を解決できない」とお話していました。社会問題を解決するためには、自分自身の利益も確保できるようなお金が回る仕組みを作らなければいけないそうです。それが出来ない限りは自己満足で終わってしまう、とおっしゃっていました。

そして最後に、鈴木さんから参加者へ「ビジネスとは何か?という皆さんの哲学を持ってほしい」という言葉をいただきました。
鈴木さんは「いい社会づくりのための助け合い」だと提言します。
取り残された人々・状況をいかに巻き込み、そして助け合い、解決していくのかが大切であると学べる素晴らしい機会でした。

終わりに

今回のRIMIXオープンゼミでは、「社会問題解決」という難しい問題を実際に解決するために活動されているボーダーレス・ジャパンのお話を聞くことができ、多くの学生にとって非常に学びのある機会になったかと思います。
講演後の個別相談の時間でも、多くの学生が質問しディスカッションが白熱していました。
最後に、学生から寄せられた感想の一部を抜粋しお届けします。
「実際に現場で社会解決に向けた取り組みをしている方のお話を聞くことができ、非常に貴重な経験ができた。」
「持続可能な社会、ビジネスを作る上で心がける事が明確化されて、とても良い学びとなった。」
「ビジネスの優先事項は利益を生むことだと考えていたが、それだけでなく、ビジネスが社会課題解決や人と助け合うきっかけとなると知り、大きく考え方が変わった。」
「ニーズは後で、作り手から考えることがインパクトを生み出し継続性も両立させられるというコンセプトに感動した。」

RIMIXでは今後も、学生の皆様の挑戦を応援するイベントを開催して参りますのでぜひご参加ください!

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