START-UP MAP|立命館スタートアップマップ

立命館の学生・生徒・児童・研究者らが本格的に「起業」を意識するにあたり、アイデア発想から創業に至るまでの流れを、法的な手続きを含めて見える化した「立命館スタートアップマップ」を作成しました。

「ビジネスや新規事業について知りたい」「アイデアを形にしたい」「アイデアを試す活動資金を集めたい」といった初期段階から、起業して会社を立ち上げるまでのプロセスとして、法人登記や設立までの細かな流れ、必要なもの、基礎知識、資金の調達方法などをまとめています。

立命館起業・事業化推進室では、「挑戦する人」ファーストな起業支援を行います。

立命館スタートアップマップ

立命館スタートアップマップ
RITSUMEIKAN START-UP MAP

「起業すると決まったら」法人設立・登記フロー

「起業すると決まったら」法人設立・登記フロー
HOW TO MAKE A COMPANY?

起業のカタチ:起業する前の基礎知識

起業する前の基礎知識をご紹介します。「立命館スタートアップマップ」を参照しながらご覧ください。
*記載のリンクは予告なく変更となる場合があります

法人設立か?個人事業主か?

まずは、自分のビジネスモデルに合った開業手段を考えましょう。

個人事業主と法人の場合、開業コスト・維持コストは、個人事業主の方が低い場合が一般的です。一人で事業を立ち上げるという方の場合、いきなり法人設立!ではなく、個人事業主として事業をスタートすることが資金・手続き的にもおすすめです。また、1000万円以上の収入を恒常的に得ると、税制的な面から法人(会社)を立ち上げたほうが得になると言われており、そこで法人設置(法人成り)する個人事業主も多くいます。また、法人との取引がメインとなるビジネスを行う場合は、法人設立をしたほうがビジネス上の信用度が向上します。

個人事業主としての開業が決まったら

税務署へ開業届を税務署に直接・郵送・オンラインで提出し、控えを受け取ります。個人事業主の開業に必要な手続きが一括で可能な、開業freeeMoney Forwardクラウド会社設立等のオンラインツールも発達しています。

法人の形態を選択する

事業の内容や規模に合わせて法人の形態を選択します。形態に応じて、登記など設立にかかる金額や手続きの簡便さが異なります。いわゆる会社としての法人(営利法人)の形態は4つありますが、主に以下の2つが使われます。

株式会社
出資者(株主)から資金を調達し、経営者が事業運営を行う形態です。株式出資により多くの資金を調達でき、社会的信用度が高いためビジネスチャンスが多いというメリットがあります。ビジネスを大きく成長させていきたい場合に選択されます。一方で、設立・維持に伴う手続きや金額の負担も多いです。

合同会社
設立・維持に伴う手続きや費用が簡便で安い一方で、社会的信用は株式会社に比較して低いです。
なお、合同会社から株式会社への組織変更は、所定の手続きを踏むことで可能です。

その他、内容や目的に応じて、一般社団法人などの非営利法人を選択する場合もあります。

POINT:お金の管理
起業する上で想像より重要になるのが、お金の管理や経理の方法です。最近では、クラウド会計ソフトも充実していますので、積極的に活用することをお勧めします。立命館では「MoneyForward」と連携して起業家育成をしています。他にも中小企業向けの会計ソフトとして「freee」も積極的に利用されている印象です。月額制のサブスクリプションモデルになっていますので、気軽に利用できると思います。

起業とお金:資金調達

起業に当たっては、起業時の設立資金や、事業を継続的に行う運転資金が必要になります。資金を調達する手段として、事業の利益や自己資金以外に、銀行からの融資、ベンチャーキャピタルなどのファンドによる出資、補助金・助成金があります。

融資と出資の違い

融資は、銀行などが実施するもので、返済義務が生じます。また利息がつきますので、融資金額よりも返済金額の方が多くなります。事業目的のいわゆる借金です。
出資は、ベンチャーキャピタルなどが組成したファンドが実施するもので、出資されたお金には返済義務が生じません。その代わりに、経営への関与を受け入れたり、成長後の株式や配当などで返したりすることになります。

これは、銀行が利息で収益を得ることと、ベンチャーキャピタルがそのビジネスの成長時に投資額との差で収益を得ることの違いによるものです。融資と出資のいずれも、返済やリターンが見込めるかという審査があり、評価を得た場合に資金を得ることができます。ビジネスに必要なお金の流れを把握し、それぞれのリスクと得るものを検討して資金調達のプランを考えましょう。

銀行の融資による資金調達

銀行による融資は、創業期には金利が設定されていたり、ソーシャルビジネスであれば返済期間を長くするなど特別の制度がある場合があります。
株式会社日本政策金融公庫は政府系の銀行として起業家を応援しています。

日本政策金融公庫 新創業融資制度
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html

出資による資金調達

RSIF(立命館ソーシャル・インパクトファンド)
学校法人立命館がLP(出資者)、プラスソーシャルインベストメント株式会社がGP(運営者)を担当しています。主な投資先として、多拠点居住を進める株式会社ADDress、たんたんエナジー株式会社などがあります。

その他のファンドについても紹介予定!
また、出資はビジネスピッチのコンテストとセットになっていることもありますので、コンテストを調べてみるのもおすすめです。

補助金・助成金による資金調達

小規模事業者持続化補助金
小規模事業者の販路開拓、業務効率化などの取り組みを支援する補助金です。補助率は3分の2、補助金額は最大50万円です。対象となる経費は幅広く、様々な事業を行う場合でも検討が可能です。申請には、商工会、商工会議所のサポートを受けながら経営計画書、補助事業計画書を作成し、審査を経て採択が決定されます。
https://mirasapo-plus.go.jp/subsidy/persistence/

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
新サービスや商品の開発、生産性を向上させるプロセスや機械の導入を対象にした補助金です。補助率は2分の1から3分の2、補助金額は100万円〜3,000万円です。補助金額が魅力ですが、採択後の報告義務や手続きが少し煩雑なため、創業時よりも、経営安定時からの申請がおすすめです。申請には、経営革新等支援機関の確認を受ける必要があります。
https://portal.monodukuri-hojo.jp/

IT導入補助金
経済産業省が実施している中小企業・小規模事業者・個人事業者向けの補助金です。補助率は2分の1、補助金額は最大450万円です。本制度に登録されたITツールを導入した企業に対し、補助金が支払われます。申請には、ITベンダー・サービス事業者との商談のもと、交付申請を行う必要があります。
https://www.it-hojo.jp/

IT導入補助創業支援事業による登録免許税減免
産業競争力強化法に基づく創業支援等事業計画では、一部自治体で創業者の特例措置があり、市区町村の創業窓口を利用することなどで、創業する場合の法人登記の際、登録免許税が半額になるなどの減免制度などを設けています。自身の起業する自治体の制度を調べてみましょう。

その他
この他にも各種補助金・助成金の制度があります。
参考サイト「中小企業向け補助金・総合支援サイト ミラサポplus」
https://mirasapo-plus.go.jp/ 

各自治体独自の補助金

以下に例としてキャンパスが設置されている自治体を中心に挙げています。各都道府県・市町村で同様の補助金が用意されていることが多いので、法人の位置する自治体の制度を調べてみましょう。

滋賀県
創業応援隊による起業準備者育成支援事業~起業準備応援補助金
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/shigotosangyou/kigyou/304495.html

京都府
起業支援事業費補助金
https://www.pref.kyoto.jp/info/gyosei/soshiki/087/index.html

大阪府
大阪起業家グローイングアップ補助金
https://www.pref.osaka.lg.jp/keieishien/start-apper/hojyokin.html

大分県
補助金・支援施策を探す→“創業支援補助金”にチェック検索
https://oita-chusho.jp/

北海道
地域課題解決型起業支援事業に係る交付対象事業者の募集
https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/csk/sougyou/
北海道中小企業総合支援センター:創業促進支援事業
https://www.hsc.or.jp/consul/foundation/

滋賀県草津市
草津市創業支援補助金
https://www.city.kusatsu.shiga.jp/kurashi/sangyobusiness/sangyo/sougyou_ichiran.html
草津市大学連携型起業家育成施設入居補助金
https://www.city.kusatsu.shiga.jp/kurashi/sangyobusiness/sangyo/hojyo/daigakurenkei.html

大阪府茨木市
創業促進事業補助
https://www.city.ibaraki.osaka.jp/kikou/sangyo/shoukou/menu/shokoshinko/shokogyo/kigyo/sogyosokushin.html

大分県大分市
大分市創業者応援事業補助金
https://www.city.oita.oita.jp/shigotosangyo/kigyoshien/kigyoshien/sogyoshien/index.html

大分県別府市
別府市会社設立支援補助金
https://www.city.beppu.oita.jp/sangyou/sangyousinkou/sougyou/sokusin.html

京都府長岡京市
市内に事業所を新設する事業者に助成金
https://www.city.nagaokakyo.lg.jp/0000005398.html
長岡市創業パンフレット
https://www.city.nagaokakyo.lg.jp/cmsfiles/contents/0000005/5398/leaflet2.pdf

宇治市
宇治市創業支援補助金
https://www.city.uji.kyoto.jp/site/ujinext/list129-415.html

POINT:補助金と助成金
3/4補助や1/2補助など、助成金や補助金によって補助率が異なります。新規事業をする上でうまく活用すると、事業転換などを柔軟に行うことができます。また創業期にこれらを利用する上で、概算払いか精算払いのどちらであるか十分確認をする必要があります。
助成金と補助金を比べると、助成金の方が取得は易しいと言われています。助成金は要件を満たせば受給できる可能性が高いですが、定められた枠の奪い合いになるパターンが多いです。
概算払い:実際に使った金額が確定する前に、予定金額を概算してお金が支払われること
精算払い:事業が完了し、経理精算が終わった後に清算金額に基づきお金が支払われること

お問い合わせ

学校法人立命館
起業・事業化推進室 RIMIX事務局