RSIF投資先のPatentix株式会社 シリーズAで総額約7億1,900万円の資金調達を実施 超ワイドバンドギャップ(UWBG)半導体GeO₂の社会実装を加速

2023年12月14日、RSIF(立命館ソーシャルインパクトファンド, Ritsumeikan Social Impact Fund)投資先で、立命館大学発ベンチャーのPatentix株式会社(本社:滋賀県草津市、代表取締役:衣斐豊祐)は、シリーズAラウンドにおいて、以下の企業・機関より、総額約  7億1,900万円 の資金調達を実施いたしました。2022年12月創業以来の調達額は、計10億5,900万円となりました。


PATENTIX社について

Patentix株式会社は、次世代パワーデバイスに必要とされる超ワイドバンドギャップ(UWBG)半導体材料「二酸化ゲルマニウム(GeO₂)」の研究開発および製造販売を主力事業とする、立命館大学発のスタートアップ企業です。GeO₂半導体は立命館大学の金子健太郎教授の研究成果の一つであり、GeO₂半導体等の最先端の超ワイドバンドギャップ半導体(以下「先端半導体」という)は、エネルギー損失の大幅な削減や小型化、新規用途(例えば、超高出力電源やモーターの作製、宇宙用パワーデバイス、耐放射線用パワーデバイス等)の開発を可能とする魅力的な材料として期待されています。

出資者

Abies Ventures Fund II投資事業有限責任組合、東レインターナショナル株式会社、稲畑産業株式会社、NextG 投資事業有限責任組合(ケイエスピー)、株式会社アイシン、木村商事株式会社、京信イノベーションC3号投資事業有限責任組合、中信ベンチャー・投資ファンド7号投資事業有限責任組合、ソーシャルインタラクションデザインファンド(ABCドリームベンチャーズ)、大阪中小企業投資育成株式会社、関西みらいサクセスサポート投資事業有限責任組合、株式会社デンソー、三菱電機株式会社、モバイル・インターネットキャピタル株式会社

※出資額・五十音順

調達の目的および使途

本調達により、Patentix は以下の施策を重点的に進めます:

  1. 研究開発の加速
  2. 製造体制およびサンプル出荷の強化
  3. 人材採用の強化
  4. 市場展開・産業応用の推進

背景と今後の展望

EVの普及やAI向けデータセンターの電力消費量の増大、CO₂排出量削減ニーズの高まり、エネルギーコスト上昇への対応、移動体等における電源関連装置の小型化ニーズの高まりから、UWBG半導体の実用化が期待されています。GeO₂半導体は、他のUWBG半導体候補には難しいp型n型の両方を実現できることやコスト競争力への期待から、UWBG半導体の中でも近年急速に注目を集めています。

Patentix は2022年12月以来、新材料半導体GeO₂の社会実装に向けて着実に歩を進めており、シード期では、n型ドーピングの確認、ショットキーバリアダイオード動作実証等の研究成果も報告しています。

今回のシリーズA調達を機に、研究開発・製造・社会実装の各面での体制を整備し、GeO₂パワー半導体を実用化フェーズへと移行させ、国内外の電力・車載・更にはUWBGの耐過酷環境に優れた特性を活かした宇宙用途等の市場において競争力を持つ製品を提供することを目指します。

代表よりコメント

素晴らしい出資者の皆様とのご縁により、シリーズAラウンドの資金調達が無事完了したことを大変嬉しく思います。「新規GeO₂パワー半導体の実用化」という私たちの挑戦を信じ、共に未来を創るパートナーとしてご参画いただいた皆様、そして日々私たちの挑戦を支えていただいている方々、Patentixの社員、従業員およびそのご家族の皆様に、この場を借りて深く感謝いたします。今回得た資金を元に、開発スピードと事業展開をトップギアに入れ、GeO₂パワー半導体の実用化を一気に進めます。私たちのこれからの挑戦にどうぞご期待ください。 

Patentix株式会社 代表取締役社長兼CEO 衣斐 豊祐

【Patentix株式会社の概要】
名称:Patentix株式会社
本社所在地:滋賀県草津市野路東1丁目1番1号 立命館大学BKCインキュベータ
代表者:代表取締役社長 衣斐 豊祐
設立:2022年12月1日


Patentix株式会社は2023年8月、RIMIXが展開するRSIF(立命館ソーシャルインパクトファンド)より投資を実行しています。

RSIF(立命館ソーシャルインパクトファンド)の詳細は以下をご覧ください。

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